都心地域に増えている屋上緑化のマンションの良い点とは?

 マンションなどの屋根や屋上に植物を植えてガーデンを造る屋上緑化は、ガーデニングの楽しみや、景観が良くなるという利用価値だけでなく、様々な実利的効果を持っています。まず、代表的な例としては、CO2の削減効果があります。植物はCO2を取り込んでO2に変換する光合成をおこなうため、結果としてCO2の排出が減少するのです。そのため、屋上緑化には、地球温暖化対策としての利用価値があることになります。

 また、屋上緑化による植物の蒸散作用やガーデンの植物と土壌層は断熱作用を持ち、建物内の気温を下げる効果があります。その効果は10度以上におよび、副次的にエアコンなどの省エネ対策としての利用価値を持つことにもなります。さらに、植物による断熱効果は、ガーデンを造営した建物だけでなく、その一帯にも影響を与えるため、屋上緑化が広がることにより、ヒートアイランド現象の改善効果も期待できます。

 そのため、特にヒートアイランド現象が進行している都心部ほど、屋上緑化は効果的な手段と言えます。もっとも、ヒートアイランド現象自体が、自然破壊による植物の断熱効果の低下がもたらしたものであるため、人類は、かつて自らの手で破壊したものを、ようやく回復させようとしているとみなすことができます。

 そのほかの効果としては、建築物の保全が挙げられます。建築物が直射日光や雨にさらされるのを防ぐことにより、経年劣化を遅らせることができるのです。また、前述の断熱効果は温度差のもたらす熱膨張や熱収縮を防ぎ、結果として亀裂や剥離を生じさせにくくします。

 なお、東京都は2000年4月より、敷地面積1000平方メートル以上の建物(公共施設は250平方メートル以上)の新築や増改築を行う場合は、外構および利用可能な屋上面積の20パーセント以上を緑化するという「行政指導」を定めました。さらに、2001年4月からは「自然保護条例」の改正により、屋上緑化が義務付けられました。今日では、こうした取り組みは各都道府県に広まり、個人住宅の屋上緑化に対して助成金を出す自治体も増えはじめています。

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